お好み焼きとすき焼き。音響きとしては全く同じ食べ物なのではないか?
両方とも好きな物を焼いているのだから、寧ろ同じでいいのではないか?
好きな物を焼く料理であるならば、私にとっては焼肉も照り焼きも、ひいては焼きプリンまでが全て、お好み焼きでありすき焼きであるのではないか?
しかし現実はそう、焼きプリンのようには甘くは無い。お好み焼きはお好み焼きであり、すき焼きはすき焼きなのだ。
更に、すき焼きに至っては、焼き料理ではなく煮物料理である。
それではこの2つの違いを考えてみよう。
お好み焼きとは?
お好み焼きとは、小麦粉を溶いた生地に、キャベツや肉、魚介類など好きな具材を混ぜて鉄板で焼く日本の料理である。
地域によって「関西風」と「広島風」があり、関西風は具材を生地と混ぜて焼く「混ぜ焼き」が特徴で、広島風は生地と具材を重ねて焼く「重ね焼き」が特徴である。
ここで1つ確認しておきたいのは、広島県民には怒らないで欲しいということである。
便宜上広島風と呼んだだけであって、実際の所はそんなのどうでもいいという思いはあ………
閑話休題。
では何故お好み焼きと言う名前なのか?
上述したように、小麦粉を溶いた生地に「好きな具材」を入れて鉄板で焼くのがお好み焼きである。
第二次世界大戦以降、腹を膨らませるためにボリュームが増していき、このように呼ばれるようになったようだ。
すき焼きとは?
すき焼きとは、うす切りにした牛肉と長ねぎ、春菊、焼き豆腐、しらたきなどの具材を、醤油、砂糖、酒などを合わせた「割り下」で煮込んだ鍋料理である。
「関東風」と「関西風」で調理法が異なり、関東風はあらかじめ作られた割り下を熱した鍋に注ぎ、具材を煮込んでいくのが特徴で、関西風は最初に熱した鍋に牛脂を溶かし、牛肉を焼いてから具材と割り下を加えるのが特徴である。
調理法から考えてみると関西風の方が、よりすき“焼き”であると言えるのだが、すき焼きに焼く過程が存在するとは微塵も思ってはいなかったというのが本音である。
閑話休題。
では、何故すき焼きという名前なのか?
江戸時代、農夫が農具の「鍬(すき)」の鉄板を代わりにして魚や野菜を焼いて食べたことが語源とされているらしい。
…
好きじゃなかった…
鋤だった…
しかも焼いてた…
結論
お好み焼きは、お好みの具材を入れた焼き料理であり、すき焼きは鋤の上での焼き料理であった。
どうやらこれは、ただの「すき」違いだったようだ。
そして、上述した内容から、私が関西圏に住んでいない事も見て取れるのではないだろうか?
これからも文章中に私が見せる隙を見逃さないでいただきたい。

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